モウリーニョ そのコーチ哲学

これまでいろいろな人に影響を受けてきたけど、でも、私は、他人の言ったことをただ受け入れる、というタイプじゃあない。たとえば、スコットランドで学んだトレーニング方法にしても、自分なりに発展させてきた。ボビーロブソンやルイスファンファールのもとにいても同じだ。ロブソンのために世界中を偵察している時だって、自分なりの考えを提示してきた。僕のあとに続く若い人たちには 「私がやったことを、そのまま鵜呑みにするな」 と言いたいね。
“Along the way, I have been influenced by some people, although I have never been the type to just accept the truth of others.
For example, I still have in my mind some exercises I did with you in Scotland, but from these I tried to develop my own variations.
The same with ideas from Bobby Robson and Louis van Gaal. Even when I was scouting for Bobby around the world I got ideas. I tell youngsters who are trying to follow me, “don’t accept what I give you as the pure truth.”
英国リーグ監督協会ホームページでのインタビュー 2005年1月30日 モウリーニョが語るコーチング哲学

自分で考えるんだ、とモウリーニョも言う・・・・
英国の監督たちの協会、というのがあるらしい。 = League Managers Associationそのホームページの中に、モウリーニョのインタビューというのがあった。
このインタビューは、実に濃い中味がある。
モウリーニョの語る言葉というのは、メディアがゴシップのように取り上げるので、なかなか、中味のある言葉を見つけるのが難しかった。
チェルシーを50年ぶりに優勝させたモウリーニョのコーチングの考え、を知るのは、難しかった。
このインタビューには、まさに、モウリーニョのコーチング哲学というのが、語られていた。貴重なインタビューだ。
おそらく聞き手は、モウリーニョのスコットランド時代のコーチ学校の知人なのだろう。かなり正直に語っているように見える。
その中で、モウリーニョは、「Step by Step」という言葉をよく使っている。
彼が手にした栄光だって、一日にして手にできたわけではない。結局は、段階を踏んで、経験を積んでここまできたんだ、とそうモウリーニョは語っている。
そして、その哲学の中心の一つは、「自分の考えを持って取り組み、自分の言葉を話す」ことにつきる、とそうモウリーニョが語っているように僕には思える。
モノマネではなく、自分でしっかりと掴んだことを語るんだ、とモウリーニョは強調している。
教える側と学ぶ側は、学ぶ側の方が感覚が鋭い。教える側の方が偉い、というのは幻想で、常に教える側は、学ぶ側に瞬間瞬間で評価され判断されている。
子供にサッカーを教えている現場を見ると、そのことがよくわかる。子供は、一瞬にして、そのコーチが優れているかどうかを判断してしまう。それは、理屈ではない。
優れたコーチを見ていると、本当に一言で子供を集中させてしまう。
その逆に、だめなコーチは、長々と話しているが、その間、子供たちの集中は完全に切れている。
プロの現場でもきっと同じなのではないか、と想像する。
モウリーニョの語る言葉には、選手たちに自信を持たせ、チームをまとめる力があるのだろうと思う。
「モウリーニョは優れたコミュニケーターだ。モウリーニョは選手たちに自分の言葉で話すことができる」
このインタビューの聞き手になっているUEFAのテクニカルディレクター アンディ・ロクスバー(Andy Roxburgh)が、モウリーニョを評して語った言葉だ。
借り物ではない言葉を語りかけることが、いかに難しく大切なことか・・・・

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コメント

  1. kojp より:

    はじめまして。
    自分は、現在バルセロナにてスペインサッカー協会のコーチングライセンスを取得するためにスクールに通っています。バルセロナといえば、今年のチャンピオンズリーグでモウリーニョ率いるチェルシーに負けてしまったわけなんですが、、彼の発言、人格はともかく(スペインではかなりネガティブに捉えられています)やはり、ここ5年の監督の実績で言えば誰が見ても実力は世界一だといわざるをえないでしょう。
    監督の勉強をしている自分からすると、彼がどんな考えをもっているのか非常に興味のある事だったのですが、いかんせん英語が苦手なため、インタビューもろくに理解できないでいました。が、今回の記事を見て彼のサッカー哲学の片鱗に触れた気がして大変勉強になりました。
    紹介THANXです!

  2. glue より:

    kojpさん、コメントありがとうございます。
    それにしても、バルセロナで、コーチ修行とは・・・・
    ぜひ、そういったヨーロッパのコーチの現場というのも見てみたいです。

  3. 【書籍紹介】ジョゼ・モウリーニョ(講談社)ルイス・ローレンス著

    サッカーの(現、英国チェルシー)監督らしいですね。
    若くして驚異的な戦績を持つ知将として有名です。
    ポルトガルのサッカーやプレミアリーグに
    詳しいわけ…

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