監督力 いい監督には刑事役がよく似合う

監督については持論がある。持論というか定説と言うか、まあ、そんな大層なものじゃないんだけど、僕なりのいい監督のイメージというのがあります。いい監督には刑事役がよく似合う。
「監督力 サッカー名将の条件」  西部謙司 著 出版芸術社

西部さんの文章が好きで、何冊も買って、しかも繰り返し読んでいる。宇都宮さんと、西部さんの二人は、サッカーライターの中では、抜きん出て素敵な文章を書く。
監督について書いた、この書籍の「あとがき」のなかに上記の文章があり、半分は冗談なのだろうが、妙に納得してしまった。それから、家族で「監督=刑事役」という西部理論(にしべりろん)について、ひとしきり盛り上がった。
もちろん、オシム、モウリーニョ、ファーガソン、ベニテスあたりは、文句無くその西部理論があてはまり、ベンゲルは微妙だが、知的なキャリア組みの刑事役として、まあいけるのではないか、という話になった。
ついこないだ行われたプレミアの試合、チェルシー対ボルトン(中田のチーム) 5対1といううんざりするような結果だったけど、モウリーニョ(チェルシーの監督)とアラダイス(ボルトンの監督)が二人で並んだ映像は、そのまま刑事ドラマの場面であっても、まったくおかしくない迫力だった。
逆に、トルシエとか、トニーニョ・セレーゾとか、オフトとかは、うちの家族としては刑事役は駄目だね、という話になった。だから、彼らは監督として優秀でないことが証明されたわけで、それは、日ごろの家族の意見と一致する結果となって喜んだ。
最近、大分で勝ち続けている(今日も首位のガンバに2-1ですぜ)シャムスカなる男も、脇役ながら実に味がある刑事役になれそうで、やっぱり名監督の中に入れてもいいのではないか、と意見が一致した。
いささか、主観的な分類ではあるが、海外の監督について、西部理論は、かなりぴったりとあてはまる。
さて、日本の監督はどうだろう、と話し始めると、海外の監督の話ほどには盛り上がらない。
誰かいるかな、と思うが、あまりよい候補が見つからない。
加茂周は、刑事役になっても大丈夫かな。ただし、うだつのあがらない感じで、決して知性を持った刑事、という感じはせず、いつも犯人を逃して頭を抱えていそうに思える。
協会の、川渕キャプテン、長沼、岡野、釜本あたりも、刑事ドラマに出てきてもおかしくない感じがする。
でも、現役のサッカー監督にぴったり来る人がいない。
マリノスの岡田監督はどうだろう。
駄目だね。刑事役というよりは、どちらかといえば教師のような感じだもの。
そういえば、新潟の反町監督も黒板を消してる方が似合うよね、という話になり、広島の小野監督も、いかにも出席簿を持つ先生の雰囲気がある。大宮の三浦監督にいたっては、女子高の教師だよね・・・
ということで意見が一致した。
ところで、国見の小嶺監督、静岡学園の井田監督、桐蔭からヴェルディの監督になった李国秀さんなんかは、刑事役としてもいけてる感じがする。
さて、と、これはどういうことだろう・・・・? 海外のサッカー監督は西部理論がすんなりと盛り上がるのに、日本の監督は当てはまらない。
日本では、クラブチームの監督よりも、高校サッカーの監督の方が、刑事役が似合う。
もし、西部理論が正しいということであれば、それはつまり、高校サッカーの監督の方が優秀な監督で、クラブチームの監督の方が、そうではないという、面倒な結果になってしまいそうだ。
もう少しわかりやすく分解すると、日本のクラブチームの監督たちは、「人を教える」という雰囲気は十分に持っていても、「獲物をしとめる」とか、「どこまでも追い詰める執念」とか、そこまでの迫力は無いのだ。
知性を持った若手監督がJのクラブの監督にも出てきた、とはいえ、一匹狼として背負っているものの重さが軽く、まだまだ経験が足りない、とそう言えるのかもしれない。

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